東急バス研究室
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3 SERIES 1 深夜バスの歴史

 このページでは、深夜バスの歴史を辿りながら、深夜バスの役割など考えてみたいと思います。
 東急バスの深夜バスの歴史は、実は昭和40年代にも実績がありますが、本格的な実施は昭和60年代からとなります。深夜の帰宅の足は、時代とともにそのニーズが増加し現在は、この時代に便数を増やす状況になるほど成長をしています。
神奈川県内では、田園都市線や東横線の夜間輸送の増強を追うように終電後の足を増強しているのも最近の状況です。
通常の路線の時間延長的な深夜バスが大勢を占めていますが、実は深夜バスならではの路線も少なくありません。


深夜バス黎明期

 東急バスでは、昭和44年に初めて開設されました。タクシーの乗車拒否や違法料金対策として、各バス会社で銀座発の深夜バスの運行を開始し、東急は大森行きを担当しました。(東急バス10年のあゆみより)
 この路線は、昭和49年に廃止され、5年余りの短命でした。
運行は、銀座8丁目から新橋、六本木、渋谷、大橋、馬込を経由し大森駅までの経路で、月曜日から金曜日まで運行されていました。担当は、池上営業所でしたが京浜急行との共管、座席定員制で銀座24:00発の1本のみの運行でした。



いまもあったら乗車したいなと思いますが、銀座をはじめ溜池(赤坂)、六本木、渋谷といった繁華街を経由していることからも時代背景がうかがえます。
このルートでは、国道246線や山手通りを深夜バスが運行されていたということであり、しかも京急のバスがそこを走っていたこととなり
管理人としては24:00発の便は大森までどのぐらいの所要時間がかかっていたのか気になります。

田園都市線の開発とともに

 昭和59年に神奈川県内に本格的な深夜バス路線が誕生しました。当初は各路線1本づつでした。これは、田園都市沿線の住宅開発ともに増えた利用者のニーズに応えるべく誕生した路線です。各社でも深夜の輸送力確保が必要な地域にはかなり前から深夜バスを開設していたようですが、東急バスではこの昭和59年に誕生した路線を契機に拡大していきました。

東急からのお知らせ
No.29(昭和60年7月号)より

この時は、まだ一路線1便でした。

系統 路線 担当営業所
鴨志田団地 青葉台駅→鴨志田団地 青葉台
十日市場 青葉台駅→若葉台中央 青葉台
日吉 日吉駅西口→下田住宅 日吉
高田 日吉駅東口→南日吉団地 日吉
綱島 綱島駅→道中坂下→新羽営業所 新羽
鷺沼 鷺沼駅→久末→野川 高津
まずは、昭和60年7月に神奈川県内で4路線が新たな路線が誕生しました。この時は、対象が東横線沿線まで拡大しました。

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